子どものしつけについては、色々な意見や考えがあると思います。
実際、こどものいけない行動を目の当たりにした時、こんなことで叱っていいのか?どのように叱れば伝わるのか、迷ったり悩んだりしますね。
子育て支援をしていた時、𠮟り方の相談もとても多くありました。逆に叱り方で全く悩んでいない方はいないですね。
私自身、母として、保育士として、叱った後にこれでよかったのか、叱りすぎではないか、他の伝え方はなかったか、など、迷ったり後悔することもありました。今でも時々迷うこともありますが、これからお話する3つのことを心がけるようにしています。この3つのことを気にするだけでも、悩みが軽減すると思います。
自分の保育と育児の経験をもとに、お話したいと思います。
ぜひ参考にしてみてください。

叱るポイントについて
危険な行動の時
怪我や命に関わるような危険な行動の時は、必ず強い口調と厳しい表情で、阻止する必要があります。また、同じことを何度もするかもしれませんが、その都度、繰り返し言い聞かせましょう。
年齢が低い場合は、短い言葉で端的に言う方が伝わりやすいです。
大人の話が理解できる年齢は、どうしていけないのか、どうすればよかったのか、それを続けるとどうなってしまうのかを伝えます。いけない理由と正しい行動を教え、少し先のことも考えさせていくことが、次は同じことをしないようにしていくことにつながります。
ひとつひとつ教えていけば子どもも学習します。自分で危険な行動ではないか考えるようになり、判断できるようになります。
相手に迷惑な行動と発言をした時
相手を不快な思いをさせる行動や言葉は注意する必要があります。どのような行動が相手に迷惑になるのか、小さいころから教えていきましょう。
それほど強い口調ではなく、注意する程度でよいでしょう。公共の場など、神経質になる必要はありませんが、ある程度のマナーは知らせていきたいですね。小さい 頃は親子で行動することが多いので、公共の場でのマナーを知らせる機会は多いですが、小学生になると、そのような機会も減ってきます。なので、小さいうちから、色々な場面で正しい行動について知らせておくと、子ども自身、行動に迷った時、親からの教えを行動にうつすことができるようになっていきます。
また、友達とのやりとりでも、気になる言動があれば「こうするといいんじゃない?」と知らせたり考えさせたりしましょう。また、年少以上の年齢の子どもには、相手の気持ちを考えさせることも大切です。“自分がされて嫌なことは、相手にしない”が基本です。子どもが大きくなるにつれて、子ども同士のやりとりに大人が介入できなくなります。子どもの目が届くうちに、教えていくとよいですね。
目上を馬鹿にしたような態度
なかなか育児、保育の中でこれを意識する方は少ないんじゃないかと思います。②の相手に迷惑な行動と発言にも共通するかと思います。
また、様々な考えもあり、意見が分かれるところかもしれません。
これはうちの子ども達のかかりつけの病院の医師が言っていました。私も自分自身は意識している事柄でも、これを言われるまでは、子どもに教えていくという視点で意識したことはありませんでした。小学生以上になれば自然と身についていくだろうと思っていました。やっぱりこれも親が教えていかなくてはいけないものですね。
幼稚園、保育園に行けば、先生がいて、1番偉いのは園長先生。家庭の中でも、やはり家長はお父さん。おじいちゃん、おばあちゃんは人生の大先輩。大人の社会だって、組織であれば、上の立場、上司など、やはり縦社会です。
それを小さい頃から意識させていくことが大事です。例えば目上を敬う気持ちが育っていないと、自分が常に一番ということになります。自分中心の自分勝手な思考と行動になってしまいます。人を敬う気持ちは、感謝する心、思いやりの心、相手を大切に想う心、素直な心を育みます。
①危険な行動の時
②相手に迷惑な行動と発言をした時
③目上を馬鹿にしたような態度
この3つの叱り方のポイントについてお話しました。これ以外のことは叱らなくても大丈夫。見守りだけでよいです。この3つを頭の片隅においておけば、迷うこともなくなり、冷静に叱ることもできます。
最後に
子どもはなかなかこちらの言うことを聞いてくれるばかりではありません。しかし、私たち大人の行動はよく見ていて、まねをしますね。
子ども達に「優しい子になってほしい」と願うなら、やっぱり大人自身が優しくあるべきなんじゃないかなと思います。
少し厳しいことを言っているかもしれませんが、子どもに注意しようとする事を、親や保育者自身ができているだろうか?
例えば「片付けなさい」といいながら、自分の使っているところは散らかっていないか…と少し視点を変えて考えていくことも、𠮟る事と同じくらい大切なことだと考えています。

コメント