産後のママは、ホルモンの劇的な低下により、疲労と精神的に不安定な状態です。赤ちゃんとの生活がスタートし、初めての子育てには不安と戸惑いも多いことでしょう。
体調も万全ではないので、体を休めながら、赤ちゃんと関わっていきましょう。

生まれたばかりの赤ちゃんの特徴
生まれてばかりの赤ちゃんは、お乳を飲んだり、おむつが汚れた時に目を覚ますくらいで、1日のほとんどは眠っています。
この頃の赤ちゃんは、特に、細菌やウイルスに対する抵抗力が弱いので、まわりの環境に気をつけて、感染予防も万全にしましょう。
目安として3時間おきに授乳をするようにしましょう。生後数日の赤ちゃんは頻繁に母乳を欲しがります。赤ちゃんが欲しがった時は、欲しがるだけあげて問題ありません。
出生体重•身長の平均値
(2010年 厚生労働省実施 乳幼児身体発育調査より)
男の子 2.98kg 48.7㎝
女の子 2.91kg 48.3㎝
余談ですが、20年前の同じ調査では、
男の子 3.16kg 49.9㎝
女の子 3.05kg 49.0㎝
昔の子より今の子の方が小さく、生まれているんですね。
生理的体重減少
母乳栄養児は生後3〜5日頃に、体重が出生体重の10〜13%ぐらい減少することもありますが、心配はいりません。
皮膚
新生児の皮膚は淡い紅色です。生後2〜3日以内に新生児紅斑といわれる赤いブツブツが表れますが、2〜3日後に消えます。
現れる原因については、はっきりしていないようですが、胎内から外に出てきたことによる温度や湿度などの環境変化に対して、肌が反応して発疹を起こしているのではないかと考えられています。
新生児に見られる反射
新生児では大脳皮質といわれる最も中枢のある部分は、まだ成熟していません。本能を司る部分の働きが行動を支配しています。
外部からの刺激に対して、自分の意志で行動するのではなく、反射的に反応しています。中枢神経系の発達に伴い、反射は消失します。
モロー反射(仰向けに寝かせた子どもの後頭部に手をあて、30度ほど頭を持ち上げた後に頭を落下させると、両方の腕が伸びて外側に開き、腕が内側に縮まるような動き、生後3ヶ月まで)
口唇探索反射(唇やその周辺に触れたものに口を開いて頭をむける、生後7〜8ヶ月まで)
吸啜反射(乳首に吸い付くと母乳を吸うという運動が起こる、生後3〜4ヶ月まで)
把握反射(強く握る、生後4ヶ月まで)
歩行反射(自動的に足を交互に動かして歩くような動作、生後2週間まで)

2~3ヶ月になった赤ちゃんの特徴
このころになると、起きている時間がはっきりし、授乳と睡眠のリズムが整ってきて、お世話もグンと楽になってきます。
また、お腹が空いた時、眠い時、おむつが汚れた時など、それぞれ違う泣き方をするようになり、なぜ泣いているのかが、泣き声で少しずつ分かるようになってきます。

赤ちゃんの様子と成長
0ヶ月〜1ヶ月
•仰向けで時々左右の首の向きを変える
•はだかにすると、手足をよく動かす
•お母さんの顔をじっとみつめる
•大きな音に反応する
•オルゴールなどの音に反応する
•アーウーと声を出す
3ヶ月ごろ
•腹ばいにすると45度頭をもちあげる
•首がすわる
•ガラガラを握る
•両手を顔や胸の前であわせる
•あやすとほほえむ、笑う
•人を見ると笑いかける
•じっと自分の手をみつめる
•アーウーなど声を出す
•声を出して笑う
赤ちゃんの肌のケアは?
新生児のうちは、汚れや乾燥など些細な刺激に反応して、お肌トラブルが起きやすいものです。赤ちゃんの肌を守るためにも、入浴の際には赤ちゃん用石鹸で優しく洗って肌を清潔にし、お風呂あがりにはクリームやローションで保湿してあげましょう。
赤ちゃんのお世話をするときは声をかけましょう
授乳の時、おむつを変える時などのお世話をする時は「お腹すいたね」「おむつかえるね」などの声をかけましょう。
ママの声を聞いていますし、ママの優しい声は安心感を与えますよ。
また、赤ちゃんがアーウーと声を出すことがあります。これは、赤ちゃんが「心地よい」「気持ちよい」と感じるときに多く発する声で、クーイングと呼ばれています。クーイングは赤ちゃんが成長過程でコミュニケーションすると力を養うために行うものです。
赤ちゃんのクーイングにも、相槌を打ったり、同じトーンで返答したりしてあげましょう。赤ちゃんも相手にしてもらえる心地よさ、通じ合う喜びを感じていきます。その体験が今後の言葉の発達の土台となっていきます。
最後に
赤ちゃんのご機嫌の時に出る声や笑顔は本当に可愛くて癒されますね。
産後はママも体調が万全出なかったり、慣れない育児に負担を感じてしまうこともありますが、休みながら、ゆったりした気持ちで赤ちゃんと過ごしましょう。
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